獣の奏者エリン

第23話 カザルムの誓い

エリン、音なし笛をしまって、生身でリランを先導して外へ。
見違えるような変化。
王獣はきれい好き。
ユーヤンによると、トムラ先輩とエリンはいい雰囲気w
霧の民の娘が秘法を用いてリランを操ったという噂が学童達の間で広まっている。
教導師達に事情を説明するエサル。というか、カザルムの教導師、エサル以外に11人いるのか。
発想力の差というよりも知識の差。野生の王獣の親子がどんな風に巣にいるか知っている教導師はいなかった。
王獣規範に沿って王獣を育てるように義務付けられている。
トムラ先輩、エリンが霧の民の秘法を使ったんだとしてもエリンを尊敬できる。
王獣規範には全ての王獣保護場の人間にとって絶対に守らなければならない規則が書かれている。それを破ることは、王獣を象徴として祭られている真王陛下を裏切ることになりかねない。
王獣規範に従わない場合は、厳しい罰を受けることになるかもしれない。
トムラ先輩「心配するな!俺がお前を守ってやるから。」<プロポーズか?wその後の言葉が裏返ってるw
エサル「まだ中等2段のエリンは、王獣規範が何かを知らない。正直、鳥肌が立ったわ。あの子は音なし笛を使わずに、自分で工夫した竪琴で母親の鳴き声を真似た音を奏でて、リランに餌をやったのよ。」「今日、みんなに集まってもらったのは、エリンが音なし笛を使うことなく、竪琴を使って王獣と意を通じようとしている事実を、王宮に報告するべきか否か、このことを、至急話し合っておかなければならないからよ。」
クラスのみんなで集まるのはいいが、なんでウラリが一段高い所にいる(^^;;
ウラリ「王獣を従わせることが出来るのは、昔話にもあるように、真王陛下だけです。アフォン・ノアを越えてやってきた王祖ジェは、王獣を従えてこの国に平穏をもたらした。ヤマンハサルは、闘蛇の笛を授かり、闘蛇でハジャンに勝利した。そして、今がある。」
エサル「王獣は、決して人には慣れぬ生き物。けれどエリンは、その概念を、根底から覆してしまった。」教導師A「だからこそ、このことを早く王宮に報告すべきなのでは。」エサル「でも、それを王宮に告げたら、大騒ぎになるでしょう。王獣規範に従わなかったことで、このカザルム学舎も厳しく断罪されるかもしれない。エリンは何の悪気もなく、ただひたすらリランを助けたいと思って、王獣舎で寝泊りして、その努力の末に、素晴らしい成果を上げた。そしてそれは、あの子しかできないこと。同じ竪琴を、私もトムラも鳴らしてみたけれど、リランは耳を傾けているだけで、エリンに見せるような反応はしなかったわ。その事実を、ありのまま報告したら、きっと多くの人は、それをあの子の努力の成果とは考えないでしょう。そして、あの子の目の色と、母親が霧の民であることを結びつけて考えてしまうに違いないわ。でも、そうではないのよ。あの子達を見ていると、リランにとってエリンは、母親を思わせる存在になってしまったんだと思うの。不安な闇の中にいたリランに、母と同じように温かく迎えてくれたのが、エリンだったのよ。」「食事一つとっても、私たちは、幼獣が王獣舎の外にいる間に、餌を置いているのよ。」教導師B「それに、雨の日など、王獣を外に出せない場合は、音なし笛を吹いて、硬直している間に餌を置いていますからね。」エサル「自分がいない間に餌が置かれていたり、硬直している間に目の前に餌が現れる…。幼獣が私たちを、餌をくれる母親だと認識するわけが無いわ。」教導師C「ですが、餌のやり方は、王獣規範に示されている通りですし、それを守り、伝えていくことが、我々の務めでもあります。」教導師D「しかし、我々が一度として、王獣と親密なふれあいをしていないことも事実…。王獣を何十年と世話し、その死を看取ってきたというのに。」エサル「王獣規範を知らなかったエリンは、犬や馬と付き合うような気持ちで、リランの世話をした。その結果、この世で初めて、王獣との絆を作ることに成功してしまった…。真王陛下にだけ従うはずの王獣を、別の誰かが従わせることができると知れたら、あの子を特別な力を持つものとして利用するものが現れるでしょう。それを考えると、私は、恐ろしくてたまらない。もう一度、訊ねます。あなた方は、リランとエリンの間に起こったことを、王宮に報告すべきだと思いますか?」
エサル「昼の間、教導師たちとあなた(エリン)のことについていろいろな話をしました。」「よく聞きなさい。この国は、大公軍が闘蛇を使って隣国からの侵略から身を守っているからこそ、平和でいられるのです。解るわね?」「そして王獣は、闘蛇を食らう唯一の存在。あなたがその王獣を意のままに操ることができるようになってしまったら、力を欲する者たちにとって、政治的な利用価値のある存在になってしまう。」
エリン「くだらない。」エサル「くだらない?」エリン「王獣が闘蛇を襲うのは、それが本来の姿だからです。それを戦いの道具にするなんて、考えたくもありません。そんなことにリランを巻き込みたくない。私はリランを、野生の王獣と同じように育ててあげたいだけなんです。だから私は、特滋水を飲ませたくないし、音なし笛で硬直させるようなことは、絶対にしません!」
エサル、エリンを、カザルム学舎の全員が集まっているところに通す。
エサル「先ほど、ヤッサ先生から、みなさんにお話があったと思いますが、エリンとリランのことについて、私はそれを、このカザルム王獣保護場だけの秘密にしようと思っています。」「あなたがしたことを知られたら、きっとあなたはラザルに移されてしまう。」エリン「ラザル?」トムラ先輩「正規の王獣保護場だ。そうなれば、おそらくお前にもリランにも、自由は無い。」エサル「この中で、秘密を守れると誓える人は、立ち上がってください。」
カザルム、50人くらいいるのね。
みんな立ち上がった。
エサル「私たちは、あなたとリランを守ることを、ここに誓います。」
だんだんヌックとモックが余分なキャラに思えてきた(^^;;


スタッフロールの教導師の名前が、ロサ、ムサ、カッサ、ヤッサ、メッサ、ってあったんだけど、みんなサで終わるのね。結局誰が誰か分からなかったけど。