獣の奏者エリン

第16話 堅き盾(セ・ザン)のイアル

OPテーマあった。

太古の昔より、アフォン・ノアを越えてやって来た王祖ジェが作り出したリョザ神王国は、真王の手で治められていました。
白く輝く翼を持った王獣という獣を従えた王祖ジェの清らかな姿は、人々の目に神々しく映り、心の拠り所として祭られてきました。
真王は、王宮の中で大切に守られ、この国の宝として扱われていたのでした。

セ・ザンとは、この国の王、真王陛下を護衛する近衛士達です。
そのうちの一人イアルは、今から4年前、一人の少女エリンと出会いました。
そして、そのエリンの中に、自分と似たにおいと境遇を感じたのでした。

イアル、竪琴を並べた店で竪琴を見ていると、店の主人がイアルを知っているようで話しかけてきた。イアルは「そんな奴は知らない。」と立ち去ろうと。店の主人の「お前の家族が今どうしているか知りたくないのか?」という言葉に立ち止まるイアル。
エサルからの返事が来た。年に1度だけ行われる入舎の試しに受からなければ学舎への入舎は認められない、今年の入舎の試しはすでに終わってしまった、本来なら断るところだが他ならぬ親友ジョウンの頼みなので特別に試しを行ってもよい、ただし評価は厳しく行う、特別枠なので今年三位であったものと同じ点に達しなければ容赦なく落とすので心して来られたし、と書いてあった。
さっそく入舎の試しを受けに王都に出るエリンとジョウン(とヌックとモック)。エリン、竪琴を持ち歩く。
エリン、こんなに大きな街(王都)に来たのは初めて。
白い建物が王宮。決して豪華過ぎず清楚で上品。
ジョウン、タムユアンにいた頃、お世継ぎであるセィミヤ王女の家庭教師をやっていたことがあった。しかし、祝いの席でオナラをしてしまったためにクビに、というのは冗談。
14と言えば立派にお年頃。今日明日にでもお嫁に行ってもおかしくない。
エリン、夜明けの鳥を竪琴で弾いている人に出会う。イアルじゃなかった。
エリン人とぶつかった拍子に竪琴を落として壊してしまう。
宿屋で竪琴の工房があるか聞くエリン。街外れの工房にヤントクという腕のいい楽器職人がいて、彼ならなんとかできるかもしれないと言われる。
ヤントク(今回の冒頭でイアルを呼び止めた人)のところでは、イアルが竪琴を作っていた。イアルが竪琴を作っているのは道楽らしい。
イアルが父親の後を継いでいたらというヤントク。
好きだから竪琴を作っているというイアル。
イアルとヤントク、小さい時の知り合い。
イアル、大人になったら父親みたいに竪琴職人になるつもりだった。
イアルの父は竪琴の工房の火事で竪琴を守ろうとして亡くなってしまった。
イアル、小さい頃から足が速かった。
ヤントクを訪ねるエリン。剣を構えて身を隠すイアル。
イアル、緑の目のエリンに見覚えがある。
ヤントク、竪琴に彫られたイアルという名前に気が付く。ヤントク「この竪琴をどこで?」エリン「昔、ある人にもらったんです。一度会っただけなんですが、いつかその人に会えたら、『ありがとう』って一言お礼を言いたいんです。だから、この竪琴、直してほしいんです。」
何とか直すと言われて、竪琴をおいていったん戻るエリン。
ヤントクにお前のだろと言われて、エリンと前に会った時のことを思い出すイアル。
セ・ザンの仲間から、セ・ザンの掟を破ったハガルを殺るように言われるイアル。ハガルは父親を亡くしたイアルを拾った人。
ハガル「私は王族の護衛士セ・ザンの一人だ。別の名を『堅き盾』と言う。厳しい修行を積み、掟に従い、家族の縁を切って生きなくてはならない。そうした者だけが、セ・ザンとして認められるのだ。」
ハガルが掟を破ったということが信じられないイアル。
大粒金10枚を前金としてイアルをセ・ザンとして迎え入れたハガル。
ヤントクに置き手紙を残して去るイアル。ヤントクと再び関わりを持ったことを後悔している、もうここに来ることは無い、竪琴をエリンに渡してくれ、と書いてあった。
イアル、ハガルと斬り合う。
ヤントクから竪琴をもらうエリン。
ハガルを斬ったイアル。
好きなもん食えとジョウンから小遣いをもらったヌックとモック、怖い人2人にお金を取られそうに。イアルがそれを見つけるも、セ・ザンなので目立った行動をしてはならないと無視。イアルと一緒にいたカイルがサイコロでヌックとモックを助けた。
イアル、かつてのハガルに似てきたな。
カイル「真王様には命をかけても、世の中の悪には見て見ぬふりか。ふん。何ともいやな生き方だなぁ。」イアル「俺たちが生きているのは、人の情けを、つけこむスキと見る世界だ。親しい人間がいれば、それを取り引きの道具に使おうとする奴が現れる。大切にしたいと思うなら、必要以上に人と関わらないことだ。」
カイル「あ〜。そんな生き方をして辛くないのか?お前は情けを感じたことはないのか?」
イアル、ハガルを斬った後涙を流してハガルを抱きしめていた。
イアル(情けを感じるには人の命を奪いすぎた。)
竪琴は作り手のクセが如実に現れるのにと、竪琴を元通りにできたのを不思議がるジョウン。

エリンは思いました。
もしかしたら、この竪琴は、かつて出会ったあの青年が直してくれたのかもしれないと。
生きていれば、いつかまた会えるのではないかと、エリンは思いました。
そして、入舎の試しを受けに、カザルムへと向かったのでした。