精霊の守り人

第二十三話 シグ・サルアを追って

今年は雪が少なかった。>ニュンガロイムが逝ったから
シュガの出立までに全てを読み解くことができなかった。でも、卵喰いから守る手立ては見つけられた。
チャグムの髪が少し伸びて成長した感じ。
トロガイ師、ロバに乗って帰ってくる。
チャグム、もう12。服が小さくなってしまった。
タンダも同じくらいの歳から急に成長した。
チャグム、トロガイ師が用意した衣装に着替える。
バルサ、チャグムに剣を渡す。バルサ「『剣の重みは命の重み。その剣は、そなたの生であり、死である。それを抜く時は、自分の命をその刃に託したものと覚悟せよ。』カンバルの言葉さ。本当は、一人前になった息子に短剣を授ける儀式の時、父親が言うんだけどね。」
チャグム、目に見えない糸に引っ張られているような強い感じがする。
宴の地というのは、建国正史にある、青弓に流れる泉のどれか。
狩穴を出発。
バルサ、トロガイ師が子供を三人生んでいたことを知ってびっくりする。
バルサ、最近、同じ夢を良く見る。
チャグム、タンダに、バルサに返事をもらったか聞く。チャグム「さっさとめとっちゃえばいいのに。」
長くいすぎてだんだん距離ができてきた、まだこのままでいいんだと言うタンダ。
チャグム、思い切れるようになった。チャグム「解ったんだ。もし、自分が死んだとしても、必ず何かを残せるから大丈夫だって。バルサに、ジグロの話を聞かせてもらってから、そう思えるようになったんだ。」
シュガ、狩人たちに、単槍使いと剣を交えてはならぬと命令。シュガ「あの者たちと利害は一致しているのだ。もはや刃を向け合う道理はない。それに、チャグム皇子の思いもある。」
シュガ、帝の命で、選りすぐりの弓とり三名を帰りの参道に忍ばせる。
バルサとタンダの手をとって歩くチャグム。
目的の場所に着いたチャグム一行とシュガ一行。
シュガ「ラルンガの弱点は火です。世祖に従った八武人は、火を以ってラルンガを退けたと、碑文に記されていました。」
トロガイ師「ほお、なるほど。そうか、精霊の相克じゃな。水は土に負け、土は火に負ける。水の精霊の卵を食うラルンガは、土の精霊か。」
狩人、八武人の末裔だった。
チャグム、卵の力で泉の上を走る。
解読した内容が違うことに気づくガカイ様。残りの碑文は八枚。
チャグムに一直線に突っ込んでくるラルンガ。
チャグムを守るバルサ。
吹っ飛ばされるチャグムとバルサ。
チャグム、池から出てどこかに走っていく。
ガカイ様「シュガよ、青池は、宴の地ではないぞ。」「この石版を、青池のシュガに。シュガなら、直に読むことが出来る。馬を飛ばせば、間にあう。」
何かに導かれるように走るチャグム。