精霊の守り人

第十九話 逃亡

チャグムは落ち着いて床に。
ニムカ(村長の娘)に話の続きを聞くバルサ一行。
卵食いはニュンガロチャガを引き裂いた時にはその姿がはっきり見えた、大きな爪が何本も地面から伸びてきた、という伝承。
ニュンガロチャガは初めから卵食いに食べられる運命なんだって。
たぶん、ニュンガロチャガはラルンガに引き裂かれることで初めてサグに卵を落とせる。
田植え歌の三番「ナージゆけゆけたまさらくわえ つめのかなたにまいあがれ」<ヨゴの農村あたりでは下品だからとあまり歌われなくなった一節
最近はナージ自体ほとんど見られなくなった。
翌日の正午前にトオミ村に着きそうな狩人たち。ジンたち3人が先発隊で探りに。
追っ手を逃れるためにカリアナに移動しようと考えるトロガイ師。
チャグムのところに来るニムカ。
チャグム、宮に帰る決心がついた。
ニムカが逃亡の手助けをすることに。
朝になりニムカとチャグムがいなくなったことに気づくバルサ。
アイキャッチの卵がうごめいてる…
トオミの人しか知らない近道を行くニムカとチャグム。それを追うバルサ。
狩人達が村に入ってきた。
チャグム、歩いている途中で何か違う景色が見えたような気がした。
バルサに見つかるチャグムとニムカ。
槍をチャグムに投げ、槍でバルサを倒してから行けというバルサ。
バルサ、チャグムを平手打ち。
バルサ「親に刃物向けるとはどういう了見だ!」
バルサ「チャグム。みんながお前を守ろうと頑張っているのに、自分一人逃げ出してどうすんだい。私はお前を必ず守る。そしてお前は精霊の守り人なんだ。だから、怖くても最後まで卵を守って戦うんだよ。私の命に代えても、お前を死なせやしない。だから、私を信じておくれ。」
それを見て泣くニムカ。
村長と会うシュガ。
今すぐここに皇子を連れて来いというシュガに対して、皇子を連れてくることができないという村長。それは、ヤクーにとって大切な精霊の守り人だから。
村が地図から消えることになると脅す狩人のモン。
トロガイ師が屋根の上に現れ、話があるならワシが聞こうと。

第二十話 狩穴へ

トロガイ師にもっと早くに一度お会いしておきたかったという星読博士ことシュガ。
今まで知りえた知識をシュガに伝えるトロガイ師。チャグムが死ぬことになると聞いて動揺する狩人たち。
碑文を読み解けばなんとか、というシュガ。
ボンクラに大切なニュンガロチャガを渡せないというトロガイ師。
トロガイ師「お前らも、皇子を助けたいと思うんなら、その碑文をさっさと読み解いて春の等しき日に宴の地に来るがよい。われらはそこで、待っておる。」
ジンが「くだらん!」と言って刀を抜いて、狩人達が刀に手をかけたのに対して、シュガが制止。
シュガ、春の等しき日までに必ず皇子を救う方法を携え戻ってくる、その時皇子を返して欲しい、春まで女用心棒に皇子を託す、ということを約束。
退くシュガと狩人達。
タンダにあの時は世話になったというシュガ。タンダ、シュガが覚えていたのが意外だったらしい。
バルサたち、トオミ村に戻ってくる。
ニムカからシクルの蜜を渡されるチャグム。
チャグムに頭を下げるトオミ村の人たち。
宮に帰ったシュガ、ガカイ様(サグム皇子のかしずきだった)の力を借りに伺う。
ガカイ様に碑文解読の長になってくれと頼むシュガ。
チャグム落ち込んでいるみたい。
バルサ「ジグロ、帰ってきたよ。」と、一本の木に手を当てて言う。
狩穴、入り口狭くて中が広すぎる。
バルサ、ジグロが死んでから一度も狩穴に来ていなかった。
冬篭りの準備。
チャグムが気になるトロガイ師。
チャグムの手があかぎれ。
ジグロはバルサの育ての親で命の恩人。チャグムにちゃんと話したことがなかった。
ジグロがいなかったら6歳の時にバルサは殺されていた。